そろそろ緊急事態宣言は、開けるようですね。
でも厳しいところは、どこも厳しい。
そう、ホテル業界も。
正直に話しますと、私は、何か、力になりたかったのです。
疲れた時いつでも、リラックスの空間をそこに用意してくれた、ホテル業界。
いっそ、ホテル業界の、藁になりたかったのです。
…といっても、私にできることはあまりありません。
ただ、素人には、素人なりの方法があります。
お土産の時と同様、知人にお願いし、このような項目でヒアリングをしてみました。
なので、今日は、この二つについて、ヒアリング結果を見ながら、考えていきたいと思います。
①は、コロナ対策やコストカット・人手不足、様々な理由からトレンドになってくるであろう無人化について。
②は、皆のジャストアイディアから何か生まれないかと願って。
25名の方にヒアリングのお時間いただきました。
(ありがとうございました。)
まずは、①から。
(これを読んでくださっている貴方は、どうお考えですか。)
傾向としては、用途により、異なり、ビジネスホテルであれば、構わない。観光用ホテルであれば、人がいてほしい。
が多かったです。
ビジネスホテルはOKだけど、リゾートホテルはダメ派
・ビジネスホテル:
純粋に機能的役割がほしい、
安くなりそう
立地で選ぶから他は気にしない
タクシーや周辺施設の案内もタブレットでできたら別に人はいらない
煩わしいものがなくていい
・リゾートホテル:
ホテルの世界観の一部だ
おじいちゃん・おばあちゃんは機械使えないかも
ホスピタリティにお金を払っているので
労いの言葉をかけてほしい
接客の丁寧さで選んでいるので、多少高くても人がいてほしい
ホテルスタッフのおもてなしは旅の思い出になる
すべて無人になったら、どのホテルも大差なくなりそう
一人旅の時はいてほしい
ホテルのリピートって受付の人の対応によるのでは
ロビーで荷物をもってもらう優越感。
ホテルのランクをはかるうえでロビーは大切。
現地人との最初の出会いがロビー
基本的には無人化賛成派
以前ホテルで働いていて無人受付だったから違和感ない
チェックイン・チェックアウトの時間を気にしなくていい
気楽でよい
一人旅の時は、楽でいい
セキュリティ対策があれば別にいい
基本的には無人化反対派
非日常を味わいたいから接客が欲しい
困ったときにすぐ対応してもらえなさそう
想像ができない
かわいい子だったらテンション上がるし
という感じでした。
(これを聞いていて、思ったのは、無人化を考える前までは、受付の対応ってあんまり見ていなかったかも。でも、覚えているといえば覚えている。。。)
現在の認識の傾向としては、
「受付に人がいること」は、「おもてなし」で、
「受付に人がいないこと」は「おもてなしに欠けること」のようですね。
今後、「有人です」イコール高級イメージになるのでしょうか。
そこで、ですね、私は、先日、受付が恐竜ロボットで有名な「変なホテル」に泊まってみました。
正直、以前何度か泊ったことがある無人受付ホテルと変わらないと思っていました。
しかし、全然違いました。
賛否あるかもしれませんが、私は、好きでした。
「もてなされている感」があったのです。
もう少し、詳細に話すと、「無人の気楽さ」と、「もてなされている感」がちょうどよかった。
入り口の自動扉が開いて中に入った時、ふわっと素敵な香りにつつまれ、
恐竜がお辞儀をしながら話しかけてきます。
それは私のためだけに発した言葉ではなくて、
それはれっきとした録音された言葉なのだけれど、
反射的に嬉しいと思ってしまったのです。
正直、私がそう感じたのは、それが新鮮で慣れていないだけであって、慣れたら嫌だなと思うようになるのかもしれません。
例えば、アメリカのバラエティ番組でよく使われる「人の笑い声」の演出は、嫌な感覚がしますが、同時になぜかつられて笑ってしまうように、そんな人間の動物的反射反応なのかもしれません。
それで、思いました。
私の問い、ナンセンスだったなと。
受付が有人か無人かではなくて、受付で「歓迎の気持ち」や「労い」を感じる工夫があるかないか、ですね。
無人でも、歓迎の気持ちを示すことはできるんですね。
あ、それと、これは、まさしく、労働集約型モデルからのさらなる資本集約型モデルへの移行が着々と進んでいるものを示すものと感じました。
ということで、ヒアリングから、無人への抵抗を感じましたが(※私の問のせいもある…)、時代はこの感覚を無自覚のうちに超越していくのではないかと、ふと思いました。
では、続きまして、②。
ホテルの活用法。
さて、どんなご意見が出たか。
これは、そのまま列挙させていただきます!
在宅勤務者向け、ストレス発散用空間ホテル
テレワークのために短時間で使える、小休憩に使えるホテル
トキ消費できるホテル
強制早起き習慣化ホテル
執筆専用ルーム
災害時の避難場所ホテル
ご飯会ホテル
室内アクティビティホテル
ウィークリー利用ホテル
企業のワーケーション施設利用
交流イベントホテル
全国を低額でどこでも利用できるサブスクホテル
学生が勉強するホテル
家族から離れて一人でくつろぐためのホテル
シャワー浴びて着替え利用のホテル
…
あ、あと、こんな意見も。
「ホテルの印象は、コロナ感染者を受け入れるというイメージ以外ないです…」
社会的責任とは裏腹、ビジネスとしてコロナ患者を引き受けるリスクをまじまじと感じますね。。
そして、今回ヒアリングで出てくると思い、事前にインタビューをしていた「ホテル暮らし」。
なんと、悲しきかな、ヒアリングに出てきてないのですが、せっかくインタビューさせていただいたし、それに、おもしろいので、紹介させてください!!
【ホテル暮らしのお話】
この度、インタビューさせていただいたのは、女性です。
(めちゃ美人な方でした!!)
以後、ちづこさんと呼びます。
ちづこさんは、ホテル暮らしに関して、テレビの取材に出ていました。
タイトルは、「30代 女性 ホテル暮らし なぜ」。
観られた方いらっしゃいますか?
しかし、思わぬ結果が。
賛否両論…というよりバッシングをたくさんもらってしまったというのです。
どんな内容かと言いますと、
(ちづこさんの職業は「大手不動産会社」と紹介されたのですが、)不動産会社が賃貸よりもホテルを推奨していいのか
(ホテルを転々としているという紹介に対し、)コロナウイルスをまき散らす殺人鬼ではないか
自炊ができないんだろう。だから結婚できないんだ
長くは続かないでしょ
・・・
なんと、Twitterで2日間トレンドニュースのTOPになり、個人を特定するようなコメントがあり…
ちづこさんは恐怖を感じ、すると、すぐにテレビ会社がアーカイブの削除で応じてくれたのですが、外から見れば、突然動画が削除されたことで、ステマ疑惑のまとめサイトが立ち上がる始末。
誰が自分のことを知っているかわからない怖さが、常にあったそうです。
無報酬なのに取材を受けたのは、ホテル活用する人が増えたらいいなとちょっとした「おせっかい」の気持ちからだったそうです。それなのに、こんなにメンタル削られるのはおかしい…
(あ、気づいた方もいるかもしれませんが、これは「ホテル暮らし」の話ではないですね笑 だって、こっちのお話が、取り上げずにはいられないほど、おもしろいんですもの…)
(ホテル暮らしの話に戻ります。)
コロナの影響でシェアハウスでの共同生活が難しいと感じていたことや、仕事の関係で集中する場所が必要だったことなど、様々な事情が重なって、辿り着いたのがホテル暮らしだったと話します。
そう、世はコロナ。
カフェは、夜8時や9時で閉まり、深夜まで作業する場を失い、土日はさらにカフェが混んでいる…
ホテルの共有スペース:おしゃれ、遅くまで空いている、人が少なくほぼ貸し切り。24時間使用可能。
カフェ:おしゃれ、だが、人が多い。夜はやっていない。
図書館:無音の集中空間が、合わない
共有スペースで作業場所を確保でき、客室でプライベート空間もある、今なら安い、ちづこさんの中で、ホテル暮らしに、白羽の矢が当たったのでした。
ちづこさんは、「今しかできないことだから続けてる」と言います。だから、「長く続けるつもりはない」とも。(ちなみに、それも取材のときに話したが、番組ではカットされていたようです)
そんな彼女に聞いてみました。「元の生活に戻れますか?」
すると。
まさかの、「もちろん。なぜなら、大変だもん」と。
家に比べると、部屋は狭く、閉所恐怖症の人は無理なのではと感じる狭い部屋もある。
おしゃれな照明は明るさが足りず、雰囲気はよくても、長期滞在だとストレスに。
デザイン性を重視し、居住性が低い傾向にある。
「ホテルは長く暮らすためのデザインではないので当然ですが」、と。
不動産会社社員の指摘は、圧巻でした…
最後にホテル暮らしにオススメホテルは。
コンフォートホテル東神田
ホテルマンデー浅草。
居住性が高く長期滞在には、最適とのことで感動されたそうです。
ぜひ、ホテル暮らしをお考えの方は、こちらを試してみてはどうでしょう。
以上、インタビューでした。
・・・
そして、このインタビューののち、私はさっきの「変なホテル」に泊まったのですね。
受付の工夫を私は「べた褒め」しましたが、
部屋の中は、一見、広い机があって、仕事が捗るかなと思ったのですが、思った以上に捗りませんでした。
彼女の言葉を借りると、「リラックスするための間取り」になっているのでしょう。
集中しづらい。手暗がりだし。仕事には向いていない空間だなと、感じました。
なので、ヒアリングで出ていた意見として、私がいいなと思ったのは、家の中の遊びをわざとホテルで遊ぶ、例えば、リッチにホテルでアマプラを見る、みたいな。
それとか、テレワークを家でして、リラックススペースをホテルで、とかのほうが、ホテルの用途としてはあっているのでは。
ちなみに、「変なホテル」ではVRを貸してくれて、VRで遊びました。(あ、遊びの誘惑に負けて、仕事に集中できなかったわけじゃないですよ。。)
最後に、トキ消費というのが、ヒアリングの中で出ていましたが、以下にURLを貼っておきますね。
これ、かなりキーじゃないかなあと。
https://www.hakuhodo.co.jp/magazine/85508/
以上、ホテルの調査とちょび考察でした。
・・・
藁になれているのか、そのご判断はお任せします。
(多分、なれていない…涙)
ただ、改めて思うのが、やっぱり、私はホテルという空間が好きです。
なので、一消費者としてラブレターを。
「待っているお客さんはいます。私もその一人です。」